2011年01月25日

こくごのとくしつ(かえるのへそ)

『月刊国語教育研究』2011年1月号で
「国語の特質をどう教えるか」という特集をやっていたので紹介します。

石塚秀雄「国語の特質をめぐって」 pp.2-3

というのが、私の考えていたことを示してくれていたので引用します。


大体、「国語の特質」という言葉を学習指導要領に使用するに当たって、作成委員会の中でどれほどの討議が行われたのか、少々疑問にすら感じられる。(略)
 私たちは通常、「国語の特質」と言われれば、「日本語だけが保持している特別な性質、特殊な性質」と考える。これは日本語以外の言語を視野に入れなければ把握することは難しい事柄である。事実、次々に刊行された学習指導要領解説(文部科学省)においても明確な説明はない。
 小学校においては、各学年とも「言葉の働きや特徴に関する事項」の解説で「考えたことを表現するのが言葉の働きである」とし「言葉は時間の経過によって変化する」ことを学ばせようとしているが、これは日本語独特の性質というわけではあるまい。言語一般に通用する事実である。(略)
 こうしてみると、「国語の特質」と言っても、少なくとも小・中学校における学習は、現代日本語の把握と理解を求めるものであることがわかる。旧来の「言語事項」とそれほどの差異はないのである。


うん。私もこの分析は妥当だとおもいます。
差異はないというか、むしろ、なにいってんだかよくわかんない「国語の特質」なんていう名前は改悪でしょう。
「国語の特質」なんて「かえるのへそ」とおなじくらいなんのことをいってるのか意味わからないことばです。

これについては以前、

「かえるのへそについて学びましょう。ないけど」

という記事をかきました。

同じ雑誌で、
「日本語の特質」っていう特集と「国語の特質」っていう特集をやってるんですね。

ところで、紹介した石塚氏の冷静な論が乗っている、その雑誌の巻頭言がすごい。

川本信幹「正しい日本語を守るために」

日本語の衰微・劣化が叫ばれて久しい。学校教育が正しい日本語を守る……(略)
近年は、大学で「国語学概論」や「国語科教育法」を勉強しないまま教壇に立ち、国語の授業を担当している方が少なくない。ぜひ、「国語学概論」くらいは自分で勉強して「国語の特質」のなんたるかを理解しておいていただきたい。


「国語学概論」よんでも「国語の特質」のなんたるかは理解できないとおもいます。
「カエル学概論」よんでも「カエルのへそ」のなんたるかは理解できないのとおなじで。



あともうひとつ。
「日本語の特質」関連のおもしろを紹介します。
おもしろいのでぜひリンクからたどってよんでみてみてください。

「ことばと文化のミニ講座-明星大学人文学部 日本文化学科」vol.16「日本語の特質について」(和田正美・教授)
日本語には男言葉と女言葉の違いがある。これは日本語が高度に発達したことの証しであり、決して封建性の表れなどではありません。


学生が教員にまるで友達のように話しかけるのを聞いた時、私はその学生を軽蔑する以上に、その教員を軽蔑しました。


また女はよほど特殊な状況を除いて、男言葉を使ってはいけません。男女の間に何の差もないという歪んだ教育思想とは縁を切って下さい。


などというおもしろ発言もみのがせませんが、

「卒業論文→卒論」のような社会的に承認された語以外の省略語は言わないこと。


えーと。「卒論」ってそこまで社会的に承認された省略語だったっけ?
社会って大学のうちがわのことなのか。
ということもきになりつつ。


外来語はそれ以外に適当な言い方がない場合にだけ使用すること(フラワーは良くない)。


「フラワーは良くない。」
なぜいきなりフラワー。
posted by なかのまき at 00:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 国語教育