2016年02月14日

日本学会退会しました。そのときにおこったこと

2015年の日本語学会春季大会で、日本語学会のロゴマークが発表されました。
当初、どのようなロゴマークであったか、画像で紹介します。
hinomaru1.jpg-large

一見して日の丸を連想させるデザインであり、説明文でも日の丸がモチーフであることが明記されています。
日の丸は悪いものであり、かつ特定の言語の学会が特定の国家を強く連想させるモチーフをロゴマークとして使用するというのは、言語学の観点からも、誤解をまねくわるいやり口です。
日本語学会のロゴマークに日の丸モチーフを採用するのは反対です。

私は、この時1時間くらい、迷いました。
選択肢としては、
(1)「謝罪・撤回・再発防止の学習会」をもとめて学会員のまま学会費の支払いを拒否し、ボイコットをおこなう
(2)日本語学会をやめる

で、私は(2)をえらびました。
退会の方法について日本語学会のサイトを調べたのですが、あんまりよくわからなかったので、日本語学会事務局にメールをしました。

5月26日におくってます。

日本語学会事務室御中

日本語学会会員の中野真樹と申します。
日本語学会を退会したく、連絡をいたしました。
今年度の会費は納入しておりませんので、このまま退会とさせてください。
いままでありがとうございました。


理由
2015年5月24日に発表された日本語学会のロゴマークが日の丸をモチーフとしていることに賛同できません。
(一目みただけでも日の丸を連想させるデザインで、なおかつ日本語学会のサイトのページに「日の丸」とかいてあることから、日の丸をモチーフとしていると判断しました
http://www.jpling.gr.jp/gaiyo/logomark/ )
このようなロゴマークを使用している学会に所属することが精神の苦痛となりますので、退会いたします。


で、早速5月27日に、日本語学会事務局からメールがとどきました。

お世話になっております。日本語学会事務室です。

退会をご希望の旨,承りました。

なお,過日お送りいたしました『日本語の研究』第11巻2号は
今年度発行分の機関誌となりますので,恐れ入りますが,
第11巻2号をご返送いただくか,機関誌1冊分の代金2500円を
お振り込みくださいますようお願いいたします。


【返送先】
〒113-0033
文京区本郷1-13-7 日吉ハイツ404

【振込先】※年会費振込の口座と同じです。
郵便振替
00150-6-296531
加入者名:日本語学会


機関誌のご返送またはお振り込みの確認ができましたら,
退会の手続きを進めさせていただきます。

ご多用のところ誠に恐縮ですが,何卒宜しくお願い申し上げます。


で、冊子を送り返すのも無駄かなあ。と思いまして、2500円払うつもりでいました。
でも、銀行いけなかったりで何日かたってしまいました。

次に、6月2日に、日本語学会から以下のようなメールがきました。
前年度の庶務委員から伝言があったので連絡します。というメールがきました。
庶務委員の個人名も記載されておりますが、伏せ字にします。

中野真樹さま,

◯(日本語学会前庶務委員長)です。

日本語学会退会の件でメールをさしあげます。
(私の任期は5月末で終了しておりますが,5月に生じたことがら
ですので,私からメールをさしあげます。)

退会の件,とても残念です。
ただ,個人の信条に関わることですので,しかたがありません。
中野さんの研究者としてのご活躍を心から願っています。

それで一つお願いなのですが,事務室からは退会手続きとして,
次のようなお願いが行っていると思います。

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なお,過日お送りいたしました『日本語の研究』第11巻2号は
今年度発行分の機関誌となりますので,恐れ入りますが,
第11巻2号をご返送いただくか,機関誌1冊分の代金2500円を
お振り込みくださいますようお願いいたします。
---------------------------------------------------------------------------------

私としては,中野さんには,ぜひ

 「機関誌1冊分の代金2500円を振り込む」

という形で退会していただきたいと思います。

そうでないと,「2015年度の会費を払わないまま,2015年度の
大会で会員として発表した」ということになってしまうからです。
(共同発表の場合,筆頭発表者以外は非会員でもよいのです
が,中野さんは発表時点では会員です。)
2,500円を振り込んでいただければ,「会員として発表したが,
大会後に年度途中で退会した」という形で処理されますので,
問題ありません。

日本語学会に限らず,多くの学会では,会計年度末(通常3月)
までに退会の申し出がなければ,翌年度は自動的に会員資格が
継続となり,その年度の会費納入の義務が生じます。
また,多くの学会では,年度の途中(日本語学会では6月)に
「会費納入のお願い」を出していますが,それは,
  「未納の方は早めにご納入ください。」
ということであり,
  「今から今年度の会費納入を受け付けます」
ということではありません。

ですので,中野さんは事務的には「2015年度の会費未納のまま,
2015年度の大会で会員として発表した」という形になっています。
私としては,退会ということであれば,事務的に問題が生じない
形で退会していただきたいと思います。
ぜひ「機関誌1冊分の代金2500円を振り込む」という形で退会して
くださるようお願いいたします。



この前庶務委員長のメールをよんで、ボイコットでなくやめる決断をしたのが正解だったな。とつくづく思いました。

私は2015年の日本語学会春季大会で発表しましたが、筆頭発表者ではありません。
日本語学会の規約によると、筆頭発表者のみが会員であればかまわないはずです。

>中野さんは事務的には「2015年度の会費未納のまま,
>2015年度の大会で会員として発表した」という形になっています。

ちょっとここにかいてあることの意味がよくわかりません。

>多くの学会では,会計年度末(通常3月)
>までに退会の申し出がなければ,翌年度は自動的に会員資格が
>継続となり,その年度の会費納入の義務が生じます。

慣例はそれでもいいのかもしれませんが、今回は5月の学会で日の丸モチーフロゴマークを発表したのに、そういう慣例をたてに3月末までに退会の申し出をしないと学会費をはらう義務をおう、みたいなおどしつけをするのは不当だとおもいます。

そういう理屈なら3月末までにロゴマークの発表をしてほしかったですし、そうでなくても、今回は慣例の話では処理できないはずなのに、これでは納得できません。
納得はできませんが、ともかく、はやくこの学会と縁をきりたくて、2500円払いました。

後日日本語学会のサイトをみたら、
「日本語学会 会費に関する規則」に変更があり、2015年5月23日制定とのことで、以下のようにありました。

(退会に際しての会費の扱い)
第5条 退会を申し出る会員は,当該年度分までの会費を納入していなければならない。年度途中で退会する場合,すでに納入されていた当該年度分までの会費は,これを返還しないものとする。



2015年5月23日制定なら、こちらを会費納入の根拠にしたほうがよっぽどよいのではないでしょうか。
なぜ、5月26日からのやりとりにこの規則をしめさなかったのでしょうか。
(5月26日の段階ではサイトにアップされてなかったとおもいます。退会についてひととおりサイトでしらべたはずなので)
ただし、この規約でいうと、5月にやめます、て場合も1年分払わなければいけないのだけど、状況が状況だから2500円でいいよ、ていう温情なのかな。とおもいました。

日本語学会をやめる選択をして、本当によかったとおもいました。

(ヨタ話)
はてなブックマークとかいうところから「ここのブログかいてるひとは、不平不満ばっかでいやだ!」みたいな意見がかいてあったので、今回もそんな記事になっちゃったんで、この日本語学会脱退関連のほっこりエピソードをひとつ。

日本語学会とのやりとりで悶々としていた私は、あるひつい、学会とは縁もゆかりもない母親に、ついぐちをいってしまいました。
「こないだ、日本語学会が日の丸のロゴマークつくってきてさー。いやだから退会しちゃった」
「なにそれ、(日本語学会が)気持ち悪いね」
みたいな話をして、意気投合。親子の絆がふかまりました。
よかったです。

(後日譚)
なんだかしらないし、いつからかわかりませんが、日本語学会のロゴマークの日の丸が、緑色になってました。(赤いやつもあるけど。)

http://www.jpling.gr.jp/gaiyo/logomark/

posted by なかのまき at 11:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記