2009年12月08日

横書き書字についての論文(3)

まさか3回にわかれてしまうとは。

横書き書字についての論文(1)
横書き書字についての論文(2)

を先によんでください。


小竹光夫「縦書き書字における平仮名の字形的損傷について」書写書道教育研究』第18号 pp.41-50 2004)

の紹介です。

横書きのひらがなは「連係ストローク」に字形の損傷がでるという仮定のもとで、


兵庫県免許法課程認定講習「国語」の受講生33名(小学校現職教員)にたいして、

「読める範囲で、できるだけ速く」「1分間で、どこまで書けるか」といって縦書きと横書きでおなじ文章をかいてもらうという実験をします。(46p)

それによると、若くて横書きになれた人も、年輩で縦書きになれた人も、横書きにすると字形の変化があって、

たとえば「あ」では縦書きだと

atate.gif


こうなるのに、横書きだと

ayoko.gif


a3.gif

こんなかんじになるようです。

また、「あ」以外でも
「す・ち・め・ら・ろ・わ・の・け・つ」
に字形の変化がでたようです。


「お」がどうなったか、とても気になりますが、論文中に書いていないのでなんともいえません。

この論文、面白いとおもうんです。

これ、

「縦書き書道の中で生成された平仮名に残存する『連係ストローク』の部分に、横書きした場合、最も大きな損傷が生じるのではないか」(44p)


なんていう仮定をしないで、ひらがな43字にたいして、縦書きと横書きでどのように字体がかわるのか、きっちり実験すれば面白いとおもいます。
「連係ストローク」っていう考え方、いらないんじゃない?
と私はおもうんですが。

といううか、結論ありきの実験でなく、実験をして、そこからナニがいえるのか、きっちり科学的に実証したほうがいいんです。

そこで、たとえば「あ」と「お」の字形に違いが出たりしたらはじめて、「連係ストローク」を問題にすればいいんです。

とにかく。
この実験、とてもおもしろいとおもいます。

縦書きになれてる人、横書きになれてる人、
書道やってる人、やってない人、
毛筆やってる人、やってない人、
字形の成り立ちについての知識がある人、知識がない人、
日本語が第1言語の人、そうでない人、
漢字使用圏の人、そうでない人

いろんな人で、この実験やってみて、
どんな結果が出るか。
やってみるといいとおもう。
だれかやってくれないかな?
私はやりませんよ。
だって私は左利きですもの。
「左利きの人はパソコンで字を書けば」いいんでしょ?
手書きの問題のことなんか面倒みませんから。


えーと。
私は自分の思いつきとして、この実験で出てくるのは個人差で、書道の知識の有無はそんなに関係ないんじゃないかな、という気がするのですが。
まあ、ちゃんと実験しないとだめですね。

さて。
で、この論文のキモは「連係ストローク」なのですが。

正直、私はこの考え方要らないんじゃない?
と思うのですが。
ひらがなのもともとの成り立ちとか、やっぱりどうでもいいんじゃない?と思うのですが。

この論文においては
必要なのです。ぜったい。

「連係ストローク」という考え方が必要なのは、実験結果の考察の段階ではなく、「まとめ」の段階です。

つまり、「この世に書道教育はぜったい必要なんだもん!」

って言うために、必要な考え方なのです。
「連係ストローク」

さて。
なんで「連係ストローク」が必要なのでしょうか。

……書きつかれたので次の記事でいいですか。
ごめんなさいごめんなさい。
なるべくはやく更新します。



posted by なかのまき at 11:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 書道教育
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